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k西ろぐ

ゲーセン通いの日々、うつ病との付き合い、教育、そして酒と漫画とetc

うつ病からの回復

うつ病

作業療法士さんに聞きました。

「人間が生きている意味はあるのですか?」

作業療法士さんは答えました。

「ありません。」

 

 僕のうつ病回復の第一歩になったアドバイスです。

 なぜうつ病になったのか、どんだけ仕事が忙しかったのか、自殺未遂をしたこと。もちろんそういうことを書く機会は今後あるかもしれませんが、そんなことよりもこのブログを読んでくれている皆さんに知ってもらいたいのは、僕がどうやってうつ病から自らが回復したという実感を持てたのかということです。

 

ポイントは以下の通り。

  • 何も無い自分に価値があると感じること。
  • ただ生きる、ならば楽しい道を選ぶ。
  • 他者の視線に作られた自己ではなく、論理的に正しい自分でいること。
  • 自分の症状の特徴を知ること、うつには必ずクセがある。
  • 寝たら治ると信じる。

 

①何もない自分に価値があると感じること。

 色々なケースがあるとは思いますが、うつ病になりやすい人というのは、自分の価値を他者からの評価に頼っている人が多いと思います。他者からの評価というのは例えば学歴であったり、社会人としてまともに生活をしているとか、結婚しているとか、子どもを育てているとか、職場の中で評価されているとかそういうったことです。逆にこういったものを失うことに対して非常に恐怖を感じているケースが多いと思いますし、ちょっとしたことでそういう恐怖を感じてしまう予期不安を持っている人がうつ病になる人には多いと感じています。だから仕事の失敗が怖い、奥さんに嫌われるのが怖い、子どもに嫌われるのが怖い、お金がなくなるのが怖い・・・などなど、そういったことに非常に敏感です。逆にいえばそういう部分で非常に突出している人がなりやすいとも感じます。つまり非常に良い夫をしているとか、仕事ではものすごく高い評価を得ているとか、自分の子どもが非常に優秀であるとか、結構何をしても優秀で確実にそういった他者からの評価を得てきた人がうつ病になりやすいとも感じます、怠け者や甘えではないのです、むしろそういった他人からの評価に対して自分に厳しく、失敗はできないと感じている人が多いと思います。 そういったことから過労や責任を感じやすく疲労が常態的になりうつ病へとなってしまいます。

 私が気付いたのは上の作業療法士さんの言葉もそうですが、そういった他人からの評価とか、他者からどう思われるかということは実はどうでもいいことだったんだということです、うつ病の人が考える生きることの意味って大抵は他人から見た自分の意味なんですね。無責任に聞こえるかもしれませんが、その通り、無責任です、無責任でいいんです、なぜ責任を負わなくてはならないのでしょうか?ただそういったことに私は30年以上気付くことができませんでした。

 なぜ気付けたかというと、それはある日お宝鑑定団を見ていたとき、自分の大切にしてきた壺を鑑定に出した高齢の女性がいたのですが、鑑定の結果壺は数万円の価値しかありませんでした、その結果を受けて高齢の女性は「もういらない」と言い笑いをもらっていましたが、私はその時「はて?」と思ったんですね。自分が大切にしてきたものであるならば値段がいくらであろうと大切にすればいいはずです、でも人というのはなぜかそういった相対的な価値というものを強く求めるんだなと感じました。そして気付きました、これを自分に当てはめれば良いと。自分という存在は自分が長らく大切にしてきたものです、それが突然価値が無いと周りに言われたとしても自分にとっては大切なものです。だから自分に価値などいらないのです、何もないただの自分、それを大切にしていくこと、そこに気付けた瞬間に私はとても楽になりました。

 

②ただ生きる、ならば楽しい道を選ぶ。

 上述したように、自分の価値、特に他人から見た時の評価というものは生きていく上で必要がありません。なので生きるということは何かの為ではなく、ただ生きるということなのです。自分探しというのは自分の価値を探す行為ですが、そんなことをする必要がありません。ここからは自由です、ただ生きれば良いので好きに生きればよい、自分に鞭打ちたいなら鞭打てば良いし、楽したいなら楽をすればよい、私が選んだ道は「楽しい」ということを追求することです、「楽しい」ならば苦労も喜んでします、今は仕事も「楽しい」ですし、「楽しい」と感じられる量だけやるように調整しています。

 

他者の視線に作られた自己ではなく、論理的に正しい自分でいること。

 しかし人間というのは他者との関係性を持たないで生きていくことというのはなかなかすることができません、それこそ引きこもるしかなくなってしまう。しかし他者と関係性を持つとどうしても他者の視線によって自己が形成されてしまう、他者からの評価を求めてしまいます、特にうつ病になったような人はそうやって今まで生きてきたのでそんなに簡単に考えを変えることは難しいですし、何もない、ただのからっぽの自分というものはものすごく不安なのです。

 なので、世の中の物事を自分とは関係のない場所に置いて、すべて論理的に正しいかどうかで考えるようにしました、自分が褒められたり、評価されたりしてもあまり喜びませんし、怒られてもそれが論理的でない、単なる感情から生まれるものであれば信用しないという態度をとることにしました。つまり周りの感情に振り回されることなく、ただただ論理的に正しいかどうかを考えることにしました。他人から評価されるかどうかではなく、論理的に正しいことを優先するということです。そうすることで急に人間関係が楽になりました、今までおかしいということが言えなかった、他人にいい顔をしていたのが、論理的に正しくないことは正しくないと言えるようになったんですね。ただしこういう態度を嫌う人もいます、全てが正論に聞こえてしまって嫌だという人もいます、そういう人とは付き合いをやめました。いい顔をする必要はありません。

 

④自分の症状の特徴を知ること、うつには必ずクセがある。

ここからは私個人の話ですが、それでもどうしても調子が悪くなる時があります、長年うつと付き合っているというそういう時がなんとなくわかります。そういう病気のクセをつかんでおくことで余計な不安を感じる必要もありません。ただし私の症状はてんかんの症状に近く、ある時突然理由もなく不安や脳の異常興奮に襲われる時が数か月に1度あります、しかしそんなときもある、ということを知っておくことで余計な不安は取り除かれました。

 

⑤寝たら治ると信じる。

とはいえ、なかなかそううまくいかないこともあります、つい悪く考えたり、つい感情が先行したり、つい疲れすぎてしまったり。でもそんなときはおまじないの一言。

「寝たら治る」

そう思えば、明日はきっとまた健やかに生きていける。

 

 まだまだ薬を飲んでいます、睡眠薬を飲まないと夜眠くなることもありません、ですが今の人生が一番楽しいと感じています。今後もまたうつ病回復のヒントになることをこのブログで時々書いていこうと思います。

 

 

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スキーマ療法入門 理論と事例で学ぶスキーマ療法の基礎と応用

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