k西ろぐ

ゲーセン通いの日々、うつ病との付き合い、教育、そして酒と漫画とetc

「第9地区」を見たよ!(ネタバレあり)

映画「第9地区」を今さら見た!

といってもいまさら映画のネタバレをしても面白く無いので個人的に面白かったディテール部分を中心に書いていきます。

 

エビ

 宇宙人への蔑称である「エビ」、どちらかというとコオロギというような意味合いらしいですが、こういうところまで人種差別の表現にこだわったのは面白いなぁと思いました。きっとあの映画の世界では「エビ」という表現は差別表現なのでやめろというような運動もきっと起きているに違いありません。

 彼らの面白いところは、運動能力も高いし、力もかなり強いので組織的に動けば人類に反抗するなんていうのはものすごく簡単なのに、指示する母体がどこかへ行ってしまっているためにほとんど、その能力を発揮できないという働きバチ設定ですね。自分の惑星に帰ろう、ということも言っているので、きっと女王バチのような大きな神のような存在がいるんでしょうね。僕が最初にこの映画を見て思ったのは別の宇宙人が彼らを惑星侵略用に飼育していて、いらなくなったから捨てていったという設定なのかと思っていましたが違いましたね。

 見た目の割に目がかわいいですね(笑)、顔の造形としては昆虫+クトゥルフみたいな感じ。あとやたらとお腹が空くみたい、そもそもそれが原因でみんな栄養失調になって気力を失って難民化したみたい、宇宙人の食料問題ですね。繁殖は産卵で行うようですが、卵に栄養が無いのか、栄養があるものとパイプでつないで栄養を送るようですね。そもそもオスとメスの造形の違いが分からなかったのですが、異種間売春とかエビのメスとやっちゃって感染症になったみたいな話もあるので、オスメスの違いあるのでしょうね・・・。外骨格生物のような見た目ですが、表面にも痛覚があるようですし、一体どういう体になっているのでしょうかねぇ・・・。

 

UFO

 超巨大円盤型宇宙船と小型の宇宙船が登場します。超巨大円盤型宇宙船ですが、どうやらあのサイズでも指示船で、母船がまだあるようですね。小型船は両脇にエンジンのついた箱型の船です、かなり人間っぽいデザインだったなぁと思います。

 そもそも燃料が無いのに円盤型宇宙船は20年もどうして浮き続けられたのか疑問ですが、大分老朽化しているようで、20年の間に色々なものが落ちて来たようですね。どうやらその中に武器や燃料の一部や小型船もあったのではないでしょうか。

 さて、この燃料が映画では重要な鍵になっていましたね。ヴィカスが被ってしまったあの黒い液体です。どうやら遺伝情報などが含まれた液体のようで、被ってしまうと人間はエビ化してしまいます。小型船を動かす時もゲル状のものに腕をつっこむことで動かすことができたので、なんらかの遺伝情報を利用して動いているのでしょう。ただ気になるのが先ほどの僕の予想ではないですが、この宇宙人たちはやはり元々は侵略が目的で宇宙を移動しているのではないでしょうか?この液体を用いることで、侵略する惑星の生命の遺伝情報を自分たちのものに書き換えることができます。そう考えると結構恐ろしいですよ。

 

武器

 弾薬を使った武器から、電撃、衝撃波、はては重力まで操作できる武器まで!いやー、なぜこんなに武器が必要なんでしょうか、やっぱりこれは侵略しかありません!

 しかし武器のデザインがやっぱりちょっと人間的なんですよね・・・もっとこう昆虫的なデザインが良かったなぁと思いました。白地に黄色のデザインが入っていたりとかちょっとカッコ良すぎます。

 ロボットも超人間的、口のところだけが少し宇宙人感が出ているだけです!しかしかっこいい、映画の終盤に来て板野サーカスが見れるとは思っていませんでした。

 

ドキュメンタリータッチ

序盤はディスカバリーチャンネルみたいな映像編集からニュース映像のようなタッチ、終盤は戦争シーンのニュースのようでしたね。特に小型船墜落のシーンはリアリティがあってすごかったなぁと思いました。

 

ということでSF映画としては疑問点が多い部分ですが、娯楽映画としてとても楽しめました。まぁ宇宙人が出てくる映画にハードな整合性を求めてもあまり楽しくないのかもしれませんね。

 

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